「おまもりの森」のCDについて。
ふじやしおりさんの作品は、初めて「暗闇の森、その先のちいさな町」という展示を見た時から、しんとした冷たさ、やすらかなおもたさが、わたしにとってはかけがえない。
一緒に、「すみれ詩集」「野うさぎ詩集」とつくらせていただき、「ドライアド」の撮影の時は、しおりさんがよく行く森でふたりで無心で、木の実や花を集めて飾ったりしていた。僭越だが、性別、年齢などあまり関係のない〝森のともだち〟のような気がする。だから、音楽はずっと流れていて、森はずっと続いていた。
個展のCDのために、しおりさんから、いくつかの言葉とスケッチをいただいた。できたうたをお送りしたら、豊かな言葉のご感想とうたを聴いて描かれた絵を送ってくださり、その言葉と絵から、またうたをつくった。音楽と絵の交換日記みたいですね、と言ってくださり恐縮した。
うたがたくさんでき、泣く泣く絞ったら、94曲だった。さらに絞って69曲になった。お菓子の詰め合わせの箱みたいに好きなものをつまんだりして、森の幻想の詰め合わせを楽しんでいただけたら。
その森は無限に深い。そこでは、未だ知らない絵とうたと物語がきりがなく生まれている。その幻想にあたたかい靴下みたいに包まれ鼓舞され、わたしたちは進む。
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